soutroll's blog

そうたさんのお悩み相談室&日常

誰にも分かられたくない。そんな思いは大切に持っておけばいい。


もうダメだ。
今日生きただけで精一杯。
明日なんて生きていけない。

そんな事を頭の中でこねくり回しながら今日も暗闇に浮かぶ携帯電話を人差し指でなぞる夜。
欲しい人からの連絡は来ないし、SNSを覗けば楽しそうな人が案の定楽しそうにしている。

「もう、寝よう。」

そうやって気がつけば2時間が経過。

まあ、クヨクヨしてても仕方ない。
楽しかったことでも考えよう。

あの時のあいつ、こうだったな。
それであいつがあんなこと言ってた…
そしたらあいつはあんな風に……

ひとしきり思い出に浸ったところで眠気はやって来ない。
どこをほっつき歩いてんだまったく。

そういえば、あの日のライブであのバンドがあんな事言ってたな。
「絶対大丈夫。誰にも理解されなくても君だけの幸せが絶対にある。」
今思い返してもクサいし嘘臭いし、ほんと最悪。
お前に何が分かるんだっつーの。
次に目を覚ましたら朝だった。


ーーーーーーーーー


また、夜だ。
やっぱり今日も暗闇に浮かぶ携帯電話を人差し指でなぞる夜。
一体私はどこで何を探してるんだろう。
楽しかったことでも…って、昨日もう思い出しちゃったよ。
そんなにたくさんないっつーの。

仕方ないな、音楽でも聞こう。

とりあえず、曲でシャッフル。

あーーーこのバンドか、飛ばそ。
うーん、違う飛ばそ。
なんだよ、ロクなの来ないな。

おっ、これこれ。
やっぱりこのバンドのボーカルの優しい声と独特な世界観がいいよね。

「あー寝れそう。」










なんでだろう。眠れない。
無心で目を閉じていると、ふと聞こえてきたのはあのクサい嘘臭いバンド。

「まあ、聞いてやるか。」













気が付けば、泣いていた。
なんでなんだろう。
こんなに私の事を歌っているようなバンドじゃなかったのに。
なんでこんなに響くんだろう。

ライブ、見たいな。
今度のライブ、チェックしてみよう。

その日は、すぐに眠れた。



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音楽は身勝手に奏でられる事がほとんど。
身勝手に奏でられたものを、身勝手に受け取ったってよくない?
バンドマンて勝手だよね。
良くないんだって。

やれああ聞け、こう聞け。
しまいには手を挙げろ。
警察かお前は。
発砲でもすんのか。

目の前の誰か一人のためだけには歌えないくせに。

好きにやってる。
だから好きに聞かれる覚悟をしてる。
嫌われる、笑われる覚悟をしてる。

君の手に入れた音楽だ。
君が聞きたい時に聞きたいように聞けばいい。

でもね、マンネリ化してしまった音楽との絆をたまには思い出すのもいいかもしれない。
人間だってそう、忘れられる事が何より悲しい。
別に四つ打ちでもなんでもいいよ、好きなら忘れないであげてよね。
だなんて言う資格もないけれど。
これはバンドマンではなく、1人の音楽好きとしてのお願い。
たまには、君の"あの頃"を音楽で取り戻してね。




ダウンロードで何でも手に入るこの時代。
手に入れたいものだけ手に入れられるこの時代。
すべては自分の欲望のままの、この時代に。
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