久しぶりにKAKASHIの新しい音源がリリースされる。
完全自主制作。
バンドを始めたあの頃のように自分たちでお金を払ってレコーディングし、ジャケットを自分たちで作り、自分たちでサブスクに流す。
リード曲はどっち、話し合って、若干モメて。
誰かに「こういう曲作ってこい」と言われることもなく、「次はこういうプロモーション」だと教えてもらえることもなく、言ってくれる人もなく。
俺たち4人が、4人で話し合って、作って、形にして、届ける。
唯一あの頃と違うとすれば、あの頃は右も左もわからないままやっていたけど、今は紆余曲折を経てギリギリ右か左か分からなくても「右か左か」自分たちで決めていけるようになったこと。
人気者バンドたちの活動休止、解散、突然の訃報。
どれも悲しくて寂しいんだけど、反面「こんなに人気者なのに!?」とどこかで思ってしまう自分がいる。そういう事じゃないのは重々承知の上で。
その時、その場所、その人によって満たされるモノも違うから、その時にならないと分からないのかもなとも思う。
昨年末の暮れに、メンバーでミーティングをした。
「やるか、やらないか」
去年はKAKASHI10周年の年で「頑張りたい」という気持ちは全員しっかりありつつも、明確な道標はなく、ただ「かっこいいライブをする」その一点に集中していた。
曲はたくさん作っていた。
でも何故か足踏みは続いていた。
その時メンバーがどんな気持ちでいたのかは分からないが、俺はなんとなく小さな不安を抱えていた。
「KAKASHI、もう終わってんじゃないの?」
リリースは一昨年の20's以降出していないし、ツアーも回っていないし。
でもライブはどんどんカッコよくなってるし、やってて楽しいし。
これは「やっている」というより「やれちゃっている」なんだと思った。
そして「続いている」というか「続いちゃっている」だと思った。
メンバーに聞いた。
「やるなら、マジでやっていこう」
「やれないなら、もう辞めちゃおう!」
「俺はやりたい」
ゆうすけが即答した。ビビった。カッコよ。
中屋敷とマサも、これからの話を交えつつ話して「やろう」という話になった。
今までで一番緊張した時間だったかもしれない。
俺たちのバンドはまだ続いていくことになった。
それからすぐにこれからの俺たちのことを話して、いつ何をどこでどうやっていくのか、それには何が必要で、今の俺たちには何が足りないのか話し合った。
KAKASHIは始めた当初に比べてメンバーの仲が良くて、リスペクトもある。
4人でいる時の自分は、結構好きです。
そして、その時企てたKAKASHIの計画の一番最初が3/15群馬サンバーストのワンマン。
その次が今回のリリースと東名阪企画。
沈みかけた船を必死に直して、空いた穴を塞ぎまくって、ゆっくりかもしれないけど進み出しました。
バズり至上主義な音楽業界で、青春至上主義を貫いていこうと、改めて思いました。
俺はバズりたいからじゃなくて、カッコいいバンドがやりたくてバンドを続けているから。
(バズる分には一向に構わんッッッッ)
バズるため、売れるため、いろんな形があっていいと思うけど
俺は「俺がカッコいいと思えるバンド」をやっていきます。
曲も、人も、行動も、言葉も。
その上で、
売れるぞバカヤローーーー!!!!!!!!!!!!