soutroll's blog

そうたさんのお悩み相談室&日常

多分ね。

ライブを1ヶ月していない。

出来ていない、という感覚よりはしていないという感覚。

周知の通り、イベントの自粛要請でかなりの職種がダメージを負っている。

本当に恥ずかしながら政治に全く疎い俺は、何が良くて、何がいけないのか判断に苦しんでいます。

これきっかけでやはり政治にも目を向けなきゃいけないなんて今更痛感して更に恥ずかしい。

 

昔、俺にポリープができてKAKASHIが活動休止した時、半年ちょっとライブやれなかった。

でも退屈では無くて、未来ある判断だったし、バネにしてやると思っていたから苦痛ではなかった。

今、ライブやってない人と、ライブやってる人がいる。

俺はどっちも正しいと言うよりは、間違いではないと思ってる。

感染者出したら大惨事だけど「今日ライブ見なきゃ死ぬ」って人も確実にいる。

こっちとしても「ライブやらなきゃ死ぬ!」と思ってる。

どっちが、とか簡単に言えない。

 

SNSで「ギター背負って電車に乗ったらコロナだと言われた」ってツイートを見た。

「ライブハウスはもっと自覚しろ」ってのも見た。

「音楽なんてなくてもいいんだから自粛しろ」

「迷惑」「クラスター」「病原菌」

最悪な世界だった。

最高に楽しくて美しい空間が、夢がこんな風に言われているのが辛かった。

誰かにとっての大切なものは、他人の物差しじゃ測れないはずなのに。

でもこれだけライブが出来なくてもまだ未来に期待している。

まだ全然やれると思っている。

後ろ指さされることも、世間の風当たりが強いのも、必要ないと言われることも、ずーっとそうだった。今に始まったことじゃない。

それでも俺たちが信じたロックって、そんな真っ暗闇に一筋の光を差し込ませるものだったと思う。

綺麗事じゃ何も変わらない、知ってる。

でも本当に綺麗なんだから仕方がない。

 

ぶっちゃけこの環境下でいきなり政府に「なんとかしろ」って声を荒げていることにも疑問を感じる。

声を上げることは大切。でも荒げてしまったら伝わるものも伝わらないと思う。

 

今、世の中の、あんまり言いたくないけど特に俺たちぐらいの知名度のバンドマンは多分みんな迷っている。

言うのはダセーけど「大規模イベント」の枠に入れていないのも自負してる。

でもだからってリスクがあることも誰もが分かっている。

なんか世の中はどんな意見にも否定的なものは出てくるし、全員が納得する形があるならもっと賢い人がもうやってると思う。

「ライブハウスに来るな」とも「ライブハウスに来い」とも言えない。

でもひとつだけ分かって欲しいのは、見に来てくれているあなたを大切に思っていないバンドマンなんて居ないんだよ、ってこと。

だけどやっぱり誰かの大切は俺の物差しじゃ測れないから。

もしかしたらライブをやる事がその人なりの大切にする形なのかも知れない。

もしかしたらやらない事がそうなのかも知れない。

分からないけど、信じている。

いろんな判断の根底にはきっとあなたが居るって。

判断に時間はかかると思う、どちらに転んでも人の命が関わってくるから。

いろんな事はっきり言えないと思う、絶対的に正しいことなんて無いから。

楽しみを奪うことになる事もあると思う、やっぱり怖いから。

だけど、どうか、どうか否定しないでやって欲しい。

バンドマンだってバカじゃないよ。多分。

 

 

 

多分ね。