東京は冷たい人が多い。
埼玉で生まれ育った俺には感じる事のない感覚なんだろうと思って生きてきて今、俺は今日それを感じてしまった。
東京、とかくオフィス街の駅のホームは冷たい人が多い。
いや、冷たいのではなく慌ただしいだけなんだなと。
みんな忙しくて、誰かを押しのけてでも早く向かわなければ行けない場所があるんだろうなと思った。
職場なのか、待ち合わせなのか、家族なのか。
誰もが自分のことに必死で、そこに向かうために誰かに構ってる暇などないんだな、と。
理屈は超分かるけど、ぶつかったら謝るべきだし、誰かを押しのけてまで自分優先てのは俺はあまり好きじゃない。
必死なのは素晴らしいと思うけど。
とか書いていたら後ろの人からパンチをもらった。俺が悪いのか神よ。
1/12、TSUTAYA O-crestでツアー初日がある。
ハッキリ言って今年始まったばかりにして今年の大一番。
6年半前にこのバンドが始まって、初めて東京でライブをしたのは下北沢ReG。
初めての東京ライブに俺はとても浮かれていて、見慣れない派手な街並みに目移りして、ライブでは「オシャレな人しか来ちゃいけない街だ」と言い放ち、高校生からヘビロテしていたボロボロのマウンテンパーカーを着て帰った。
一番来ちゃいけないのは俺だったと今は思う。
勝手に抱いていた東京への嫌悪感、先入観、全てをぶちまけていた。
あれから4年くらい経って、東京という街は闘う人ばかりだと痛感している。
ライブハウスもバンドもサラリーマンも学生も。みんなみーんな。
だから東京に出てきた事をまったく後悔していない。
地元を離れてこそ見えた地元の景色もたくさんあるし。
そんな街で、また挑戦をする。
群馬のバンドが、東京でツアー初日。
あの頃の俺たちには夢みたいな話、無茶な話、ちっとも当たり前なんかじゃない話。
バズるためにバンドやってきたわけじゃない、もっと純粋だった。
人気者になるためにバンドやってきたわけじゃない、もっと浅はかだった。
俺はいい曲作って、いいライブして、その先でいい景色が見たいだけだった。
どうかその景色を一緒に見て欲しい。
チケット残りわずか、取り置きも受け付けています。どうか、是非。
東京、今は嫌いじゃない。
むしろ好きだ。
闘ってる人たちばかりだから、自分が足を止めたらどんどん追い越されていく。
時には自分が闘えていない事を嫌というほど痛感させてくれる。
とか書いていたら降りるはずの駅を通り過ぎてしまった。
どうやら途中までしか帰れないらしい。
またタクシーか、やっぱ東京クソだわ。